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意匠設計や照明によって変わる「店舗の雰囲気作り」とは?

~デザインや照明がどのように店舗空間に影響を与えるのか~

実店舗を作っていく上で大切になってくるのが「店舗デザイン」です。
「店舗デザイン」は空間全体をトータルにデザインしていく事が大切で、店舗の雰囲気作りの大切な要素となります。床や壁、天井などの目に見える部分はもちろんの事、照明や音、香りなども店舗デザインの対象となってきます。また、「店舗デザイン」はその店舗の売上や評判にも大きく影響する為、妥協は許されません。

街なかやショッピングモールの中を見ていると、様々なデザインを施した店舗が存在し、それらのデザインは多種多様で、それぞれ工夫を凝らした店舗となっています。
しかし、見栄えの良いデザインをした店舗が必ずしも「良い店舗」とは限りません。店舗デザインの役割や、それらが与える影響をきちんと理解し、どのようなアプローチをしていく必要があるのか、しっかりと考える必要があります。

今回は、本当の意味で「良い店舗」にする為に必要なデザインとは何か、そしてそれぞれの要素をデザインする事がどのように「店舗の雰囲気作り」に影響を与えているのかを説明していきます。

意匠設計や照明によって変わる「店舗の雰囲気作り」とは?

まずは、店舗の雰囲気を作る上で必要な事は何なのか考えていきたいと思います。一番大切な事は『そのお店のコンセプト』を決める事です。木材をベースとしたナチュラルな雰囲気にするのか、コンクリートを基調とするようなクールでモノトーンな雰囲気なのか。

「その空間をどのようにしていきたいか」というような方向性を決めていく事を「コンセプト」と言います。ここでのコンセプトがブレてしまうと、気持ちの良い雰囲気が作れなくなってしまいます。

そして、「どういったお店にしたいのか」、「どのような人達に来てほしいのか」というような想いをコンセプトに込め、店舗デザインに反映する事で、お店からのメッセージを来店者に伝える事が出来ます。
しかし、コンセプトがしっかりしていても、取り扱っている商品や提供する料理などと雰囲気が合っていないと、空間全体として見た時の印象がチグハグになってしまい、コンセプトに込めたメッセージが来店者に伝わりにくくなってしまう事もあります。
自分が好きなコンセプトで空間作りを進めるだけでなく、提供しているサービスと合っているなどの要素も考慮する必要があるでしょう。

コンセプトに加え大切になってくる事は「デザインイメージ」です。
どんなお店にしたいのかを言葉だけで他の人に伝える事はとても難しい事です。インターネットやSNSが発達した現在の世の中では、たくさんのお店の写真などを簡単に見つける事が出来ます。その中から、自分の作りたい雰囲気に近い写真たちを集める事で、より具体的に店舗デザインを進める事が出来ます。

店舗デザインと同じくインテリアをデザインする行為の中に「住空間デザイン/リノベーション」があります。どちらも内装空間をデザインすることに変わりはありませんが、考え方や求められている内容に違いがあります。

意匠設計や照明によって変わる「店舗の雰囲気作り」とは?
住空間デザイン

住空間デザインは、そこに住む人にとって良い空間となるようにデザインする事が求められ、住む人が満足するということが正解となります。そして、特徴的なデザインよりは柔らかみがあったり落ち着くような雰囲気が求められます。

意匠設計や照明によって変わる「店舗の雰囲気作り」とは?
店舗デザイン

反対に店舗デザインでは、その空間を利用する人達は多岐に渡り、好みなども様々です。それに加え、来店者達のニーズや業界のトレンドなども把握し、デザインとして表現する必要があります。考え込まれた店舗空間は、集客や売上にも繋がり、ブランディングとしての効果も期待出来ます。

店舗デザインというと、内装空間のデザインに意識が向いてしまう事も多いのですが、それと同等、もくしはそれ以上に大切となってくるのが「外観デザイン」です。

意匠設計や照明によって変わる「店舗の雰囲気作り」とは?

言葉の通り、お店の外側のデザインとなり、そのお店の「顔」となります。道行く人などにとって、まず目に入るのがお店の外観です。数あるお店の中から選んでもらう為には、印象に残る外観や、お店のメッセージが伝わるような外観デザインにする事が大切になります。

「デザイン」というと、見栄えや色などの目に見える物に注目しがちですが、レイアウトや導線計画なども店舗デザインの大切な要素の一つです。

意匠設計や照明によって変わる「店舗の雰囲気作り」とは?

これらの要素を検証する時に「ゾーニング」という手法を使い計画をまとめていきます。ゾーニングとは、店舗全体を一つの空間と捉えたときに、それぞれの用途に合わせて「区画分け」をしていく作業です。

飲食店の場合は、厨房の大きさや位置、客席数、スタッフが動きやすい通路計画などをしっかりと行う事により、限られた店舗空間の中で生産性を最大限に上げる事が出来、売上向上に繋がります。

物販店の場合は、売りたい商品を置く位置や見せ方を工夫する事により、回遊性を持たせたり、ブランドの世界観を効果的に伝える事が出来るようになります。ゾーニングをしっかり計画する事により、より効果的な店舗デザインとなっていきます。

照明器具は単なる明かり取りの道具ではありません。その空間の雰囲気をガラッと変えてしまう力があります。デートで使うようなお店なのか、仲間とワイワイ楽しむお店なのか等の用途によって照明での演出を変えていく必要があります。

全体的に明るめの照明にすると、にぎやかな印象となり、暗めの照明にすると落ち着いた雰囲気になります。「調光」と呼ばれる技術もあり、同じ照明器具で電球を変えなくても明るさを調節する事が出来ます。これによって、ランチタイムやディナータイムの照明の雰囲気を簡単に変える事も出来ます。

また、照明というと明るさだけに目が行きがちですが、「色温度」と呼ばれる要素も大きく影響しています。

意匠設計や照明によって変わる「店舗の雰囲気作り」とは?

オフィスなど、人が活動的になる場所などで好まれる照明では「昼白色~昼光色」と呼ばれる太陽の光に近い色温度が多く使われています。照明の影響による商品の色の変化などが少ない為、化粧品やアパレルなどの物販店舗で良く使われています。

反対に、バーやレストランのディナータイムなどで使われる照明は「電球色」と呼ばれる豆電球のようなオレンジ色の光が好まれます。電球色は落ち着いた雰囲気になり、高級感も出る為、大人な雰囲気の空間演出に最適です。

香りや音などの五感を使って感じるような要素も店舗デザインに大きな影響を与えています。香りは記憶に残りやすく、その時に嗅いだ香りを別の場所で嗅ぐと、その時の情景を思い出すことがあるというような研究結果もあります。

意匠設計や照明によって変わる「店舗の雰囲気作り」とは?

近年では、香りを使ったブランディング手法なども発達していきており、様々なブランドが取り入れ始めています。オリジナルのアロマなどを開発して、専用の機械を使い店舗全体に香りを広げていきます。

更にそのアロマを商品化する事により、自宅でもそのお店の香りを楽しむ事ができ、より強い印象付けをする事が出来ます。飲食店では香水のような香りを取り入れるのは難しいですが、100%天然由来のアロマ(精油)であれば料理の香りとケンカする事なく空間を演出する事が出来ます。

このように店舗の雰囲気作りには、様々な要素が絡み合っています。そしてそれらを上手く組み合わせていく事を「店舗デザイン」と呼びます。店舗デザインはお店作りの要素の中でも大切な物で、集客や売上アップに大きく影響してきます。ここでお話してきた内容を含め、改めて「店舗の雰囲気作り」について考えてみてはいかがでしょうか?

~デザインや照明がどのように店舗空間に影響を与えるのか~

読むデザイン

店舗デザインには様々な仕掛けや工夫が散りばめられています。内装・家具・インテリア・建築など総合的に考えながら、目に見えるものはもちろん、空気感、匂い、温度などの目に見えない「シーンを語る」ような雰囲気づくりが大切です。STORE PALETTEでは店舗デザインをはじめとした様々な空間デザインについて独自の目線で執筆しています。

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